ワインバトル
クック諸島
ラロトンガ島
ビジネスクラスの掟、それは
  『エグゼたる者、ワイン以外飲むべからず』
(詳しくは、ビジネスクラスでひとことをご覧下さい)

さて、生まれて初めてビジネスクラスに乗った某F氏。
F氏も一応エグゼなので、当然機内ではワインを注文するらしい。
しかし、そんなエグゼなF氏であっても、時には ボロが出る ミスを犯すこともある。

・・・

ここはニュージーランド航空のビジネスクラス。
機内ではドリンクサービスが始まった。
相変わらず余裕の表情をかもし出しているF氏・・・
であったが、ワインの積まれているカートを見るや否や、急に顔をこわばらせた。

なぜならそのカートには、何種類ものワインが積まれていた。
何種類も積まれているということは・・・、
そう、
注文する時には、その銘柄を指定する必要があるのだ。
J○Lのエコノミーのように 「赤か白」 という訳にはいかないのである。

まあ、エグゼなF氏だから、当然ワインには詳しいのかと思いきや、
実は、普段は特別ワインにうるさいとか、そういうことは一切無しのいい人であるらしい。
そんないい人なF氏だから、ワインに関して何も知識が無くて当然!

全然言い訳になっていないが、今やF氏はビジネスクラスの乗客。
いつまでもいい人でいるわけにはいかない。
F氏は心を鬼にして、いい人からエグゼへと転身し、なるべくスマートを装おいこう聞いたという。

  F氏:「どんな白ワインがあるのだね、君。」
  スッチー:「はい。○×●▼と ×♥■◎○ と ●♣シャトーがあります。」
  F氏:「ほほう。なるほど。(ちっ!全然分からん)。」

F氏が何とか聞き取れた単語は、「シャトー」だけであった。
まさかの窮地に追い込まれてしまったF氏。
「シャトー」だけでは注文は出来ない。
しかしここはエグゼの集うビジネスクラス。何としてでもスマートを装おう必要がある。
取り乱したら負けだ。
F氏は冷静さを保ちながら

  F氏:「ならば君、そのナントカしゃとーをくれたまへ。」

とシャトーの部分だけを声を大にして言ったら、敵も理解したようで、例の「ナントカしゃとー」を注いでくれたそうだ。

F氏はなんとか事無きを得た。

F氏は、この一連の極めてスマートな振舞いが功を制し、氏がワインに関して無知であると、周囲にバレることは無かったという。
まあ、もしバレていたとしても、もう二度と会うことの無い人々なので、全くノープロブレムであろう。

ちなみに、さすがはビジネスクラスだけあって、アテンダントは客がどのワインを注文したのかをちゃんと覚えており、その後はこちらから催促すること無くとも、例のナントカシャトーを注いでくれたようである。

この南太平洋上で繰り広げられたワインバトルは、F氏の体験した最も難解な英会話として、F氏の胸に永遠に刻み込まれていくのであった。